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2024.4.23
新規事業を立ち上げる5つのプロセスとは?「掛け合わせ」アイデア思考法についても解説
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新規事業を立ち上げる5つのプロセスとは?「掛け合わせ」アイデア思考法についても解説

新規事業の立ち上げは、企業の将来性を決める重要な過程です。目新しい製品やサービスを提供するだけでは持続可能な経営は成り立ちません。顧客のニーズや市場の動向を正確に理解し、緻密な市場分析に基づき事業戦略を練ることが、新規事業の成功に繋がります。
今回のコラムでは、新規事業を立ち上げる際のプロセスと、新規事業に欠かせないアイデア出しに役立つアイデア発想法「掛け合わせ」について解説します。本コラムを通じて、具体的な事例と戦略を掘り下げ、新規事業の構想に役立ていただけると幸いです。

新規事業立ち上げの5つのプロセス

ここからは、新規事業立ち上げに必要な5つのプロセスを紹介します。 以下のコラムでは、さまざまなデータに基づき新規事業の実情を紹介しています。新規事業の立ち上げを検討されている方は、こちらも併せてご確認ください。 「新規事業の成功確率は5%」は本当か? -データで読み解く成功確率-

1. 新規事業を立ち上げる理由の明確化

新規事業を立ち上げる前に、事業を始める理由を明確にしてください。事業を成功させるためには、企業の長期的なビジョンや戦略的目標と密接に結びついている事業内容を考えなければなりません。
事業の目的が明確であるほど、効果的な事業計画を策定することが可能になり、ステークホルダーやチームメンバーを効果的に巻き込めます。

2. 市場調査と顧客ニーズの理解

新規事業のアイデアが浮かんだら、そのアイデアが市場で実際に求められているものであるかどうかを検証しましょう。新規事業の成功には、徹底した市場調査と顧客ニーズの深い理解が必要です。
ターゲットとなる顧客層のニーズ、行動、価値観を詳細に調査することで、市場に合わせた付加価値を提供できるようになります。また、市場にある類似商品やサービスと比較することで、自社のアイデアが持つ独自性や競争優位性を明確に定義できます。

3. ビジネスモデルの策定

市場分析を通じて顧客のニーズを把握したうえで、収益を生み出し持続可能な事業を実現するビジネスモデルを策定しましょう。効果的なビジネスモデルは、市場での競争優位を築き、長期的な成功へと導くロードマップを提供します。
ビジネスモデルの策定方法を知りたい方は、こちらのコラムを参考にしてください。
ビジネスモデルの構造と新規事業アイデアの考え方

4. MVPで顧客の反応を見る

ビジネスモデルが定まったら、MVPを作成して顧客の反応を見てみましょう。MVPとは Minimum Viable Product の略で日本語では「検証可能な最小限の製品」のことです。MVPによって製品やサービスを顧客が実際に体験することで、直接的なフィードバックを得られ、製品の機能性や市場適合性の評価、必要な改善点などを特定できます。
MVPの段階では、多くの顧客の意見を取り入れると、信頼性の高いデータが得られます。SNSやアンケートモニターが登録しているポータルサイトなどを用いて参加者を集めましょう。

5. マーケティングと販売戦略

MVPを通じて、製品やサービスが顧客に受け入れられることを確認したら、マーケティングと販売戦略を策定しましょう。ターゲット顧客へ効果的にアプローチし、製品やサービスの付加価値をより魅力的に伝えるためには、さまざまなマーケティングチャネルと販売手法を選定しなければなりません。
デジタルマーケティング、ソーシャルメディア、イベント参加、業界パートナーシップなど、自社の戦略に適した手段を選ぶことで、市場での成功がより確実なものとなります。

「掛け合わせ」のアイデア発想法

「掛け合わせ」とは、異なる分野や技術、市場のトレンドを組み合わせることで、従来の枠組みを超えた新しい価値を創造するアイデア発想法です。一例として、AI技術を健康管理システムに応用することで、ユーザーの生活質を向上させる製品やサービスを開発することなどがあげられます。
新規事業のアイデアを考える際に、掛け合わせのアプローチを取り入れることは、従来の枠組みを超えた新しい価値を創造し、高い独自性と革新性を実現するために効果的です。掛け合わせのメリットは、以下の3つです。

画期的な製品やサービスを創出できる

革新的なアイデアを一から生み出そうとすると、膨大な時間と費用がかかってしまいます。しかし、既存の技術や知見を新しい市場や顧客ニーズに応用すると、画期的な製品やサービスを創出する手間が省けます。
一例として、ウェアラブルデバイスの技術を高齢者向け健康管理サービスに応用することで、新たな顧客層を開拓し、社会的な需要に応えることが可能になりました。掛け合わせは、企業が持続可能な成長を遂げるためのきっかけとなり得ます。

競合他社に負けない製品やサービスを創出できる

特定の業界の概念だけでアイデアを出そうとすると、発想力が限定されてしまいます。異業種間のアイデアを掛け合わせることで、互いの業界での強みを生かし合い、新しいビジネスモデルやサービスを創出できます。
一例として、自動車業界とIT業界が連携して自動運転技術を開発し、全自動運転など全く新しい顧客体験を創造できるようになりました。異業種の掛け合わせで、新たなビジネスチャンスを模索しましょう。

時代のニーズに遭った製品やサービスを創出できる

新規事業の立ち上げにおいて、持続可能な開発や健康志向の高まりなど、社会全体の変化を捉え、それをビジネスの機会として活用することは重要なことです。社会的トレンドを事業アイデアに取り入れることで、時代のニーズに合ったサービスを提供できます。
掛け合わせを取り入れ、市場での競争力を高めるとともに、社会的な価値も創造し、企業のイメージ向上にも寄与します。

まとめ

今回は、新規事業を立ち上げる際のプロセスと、新規事業に欠かせないアイデア出しに役立つアイデア発想法「掛け合わせ」について解説しました。
新規事業を立ち上げは、今回ご紹介したプロセスでスモールスタートをすれば軽微な損失ですみますが、一方で成功すれば大きなビジネスチャンスを秘めています。掛け合わせによって時代のニーズに合った独自性の高い製品やサービスを考案することで事業の成功に繋がります。革新的なアイデアと入念に考えられた戦略を用いて市場に参入し、持続可能な経営と競争優位性を確立しましょう。
また、新規事業の立ち上げでお悩みの方は、新規事業の専門知識を持った外部パートナーへの相談がおすすめです。株式会社unlockでは、事業会社出身のメンバーが新規事業における実務的なサポートを提供しています。気になる方は、お問い合わせください。

問い合わせ先


【代表取締役】
津島 越朗
【設立】
2016年 10月21日
【本社所在地】
東京都渋谷区恵比寿3丁目9番25号 日仏会館5階
【事業内容】
新規事業立上げの支援・コンサルティング
【公式サイト】
https://unlk.jp/