※本コラムは2024年11月13日に開催した株式会社unlockのウェビナーを書き下ろしたオリジナルコンテンツです。
前回の記事はこちら:新規事業のBtoB営業戦略 ~市場ニーズを得るための仮説検証方法:営業が新規事業の成否を分ける~(2/5)


unlock熊田
ではここからは、また私のほうからお話させていただきます。
さて、プロダクトマーケットフィット、PMFをゴールとして目指してやっていく、市場リサーチをやっていく、ということを改めてセットしていただいた上で、PMFを実現するために考えるべき2点です。
1つ目は「的」、つまりターゲット顧客。
2つ目は武器、プロダクト。
この2つに分けて考えると市場リサーチができていくので、これを1つずつ解説していきます。
1つ目、ターゲット顧客をどのように考えるのか。
「プロダクトを作った当初のターゲットの初期仮説」は、皆様おそらく考えられたと思います。まずはここに着目して、磨き込んでいくことが第1ステップになります。
この画面に挙げた2つの事例をご覧ください。
kintoneさんは、Excelでの業務管理に限界を感じている企業を、ターゲットの初期仮説として持っていらっしゃったのではないでしょうか。
クラウドワークスさんであれば、 副業やフリーランス人材の活用を始めたい人事部、人事部門をターゲットの初期仮説に持っていらっしゃったと思います。
いま皆様が取り組まれている新規事業、あるいは自社の既存事業でも良いので、プロダクトを作った当初のターゲット仮説を頭に思い浮かべながら聞いていただけたらと思います。実際の支援事例を見ながら、どういう点を見るべきなのかを一緒に確認していきましょう。
この資料は、実際の支援事例です。製造業向けのクラウドサービスを開発、 販売しているクライアント様です。弊社と一緒に、この新規事業でどう売っていくのかを考えていました。
まず製造業向けなので、製造業っていうターゲットはわかっていましたが、製造業の中のどのカテゴリがメインターゲットになるかはわかっていませんでした。
初期仮説としては部品管理をやっている製造業のお客様ですが、どのカテゴリかはわかっていないという課題が最初にありました。
そこでやったことは2つあります。
1つ目は、細分化と絞り込みです。
製造業のカテゴリをまずは細分化しました。いろんな分け方があると思いますので正解はないですが、 その当時は画面の図表のような分類をしました。そしてお客様が実証実験の顧客の反応をデータとして持っていたので、資本金規模で中堅~大手の企業かつ6カテゴリがターゲットになると絞り込んで仮説を立てました。
2つ目が、「小ロット」です。1回あたりを少ない件数でアプローチをかけました。いざ営業活動をする際は20件ずつという数でのアプローチを実施しました。
この「20件」を皆様がどう感じられるかわかりません、ターゲットリストを何百件か用意して、上からローラーでアプローチするようなことを経験されたことある方もいらっしゃるかもしれませんが。
そういうのではなく、例えば20件1セットで、「一般機械」カテゴリにアプローチをかけたら、次は「電子機器」カテゴリにアプローチするという方法です。カテゴリ全てをアプローチした後に、それぞれでどんな反応だったかを確認して決定していきました。
なぜその方法だったかといいますと、この段階はあくまで仮説で、各カテゴリに一気に100件、200件の大量リソースを投下しても間違える可能性があったからです。そういった意味で20件という比較的少ないロットで小まめなアプローチを行いました。
結果、アプローチしての反響数を見ると、例えばアポイントが取れる・取れないとか、ホームページにどれぐらいアクセスいただいたかという反響数データを分析したところ、明確な違いが出たのです。
さらに分析して、最終的に6カテゴリを4カテゴリに絞り込み、取り組み前と比較して反響数が4.7倍に増加しました。
この事例をまとめます。
まずは皆様が思い描くプロダクトの初期仮説がありますね。この初期仮説を細分化して、絞り込んでみていただきたい。ターゲットを広げすぎないで絞り込んでいただきたい、というのが1つ目です。
2つ目は、絞り込んだところにアプローチするとなった時に、小さいボリュームで何回かやっていただきたいのです。なぜなら、まだ仮説だからです。1度に多くアプローチしないで、 細かく・小さく。
こういう的(ターゲット)顧客の考え方をしていただければと思います。
「的」を理解したところで、続いて「武器」、つまりプロダクトの話をさせていただきます。
武器を磨く上で重要な要素として、我々unlockが新規営業における「三種の神器」と呼んでいるものがあります。
・トークスクリプト
・資料(資料請求&商談資料)
・ヒアリング内容
そんなの当たり前だと感じる方もいらっしゃると思いますが、実際かなり奥が深いので、皆さんに必ず用意いただきたいものです。
「トークスクリプト」のイメージを持っていただくため、実際に納品したトークスクリプトのサンプル(一部改変)を画面に映します。どのような言い回しをすればプロダクトを正しく訴求できるかを言語化しています。
これは電話の時、商談の時も該当するかもしれません。様々なタイミングで言語化をしっかりとして、「こんなことを聞かれたらこう返す」というのも含めて、スクリプトを用意していく。これが必ず我々unlockでやっていることです。
次は「資料」、資料請求や商談資料です。これも実際に納品させていただいた営業資料を一部改変して、マスキングして映しています。
画面資料が小さくて見えづらいかもしれませんが、初めてそのプロダクトのことを聞くお客様が理解できるように、とにかく分かりやすさを重視するのが大切です。
3つ目の「ヒアリング内容」は、商談時のヒアリングリストのようなものを用意されているところもあると思いますが、情報収集したい内容を質問事項として事前に用意しておくことです。これもすごく大事ですね。
なぜなら、市場のリサーチだからです。新規事業の営業=市場のリサーチです。
商談の状況に応じて聞くもの・聞かないものがあるかもしれませんが、こういったものを あらかじめ用意しておきましょう。
この「三種の神器」を絞り込むポイントを、一覧表にしたのでご覧ください。


当たり前のこともありますが、1つずつ簡単に解説をすると、プロダクトの特徴をキーワードで表していますか?ということです。
例えば、1つ目。「ペーパーレス」「コストダウン」という一般的に分かりやすいようなキーワードで表せているかどうか。
2つ目は、「断られたらこれを聞く」というスクリプトの例です。先ほどのトークスクリプトですが、そういったものを用意できていますでしょうか?
3つ目は、自社、そのプロダクトの紹介です。全く知らないお客様に短く、でも過不足なくお伝えするという意味で、例えば150文字程度、30秒で話せる自己紹介やプロダクトの紹介、皆様はお持ちでしょうか?
あとは「ヒアリング」です。どれぐらいお客様がこの商材について知っているのか、この業界に行くことに知っているのか?と、お客様の知識レベルを把握します。
フィードバックを回収すること、市場のリサーチをすることが重要なので、具体的な質問でお客様から情報を引き出すところですね。
「良いと思った点、逆にイメージが湧かないと思った点はありますか?それはどちらですか?」というような質問をして、ここを磨いていくのが重要なのです。
このチェックリストはぜひお手元で何度も見返していただきたいと思います。
次は、実際の営業シーン(電話音声)をまじえてお話させていただきます。
※続きはこちらからご確認ください。

