※本コラムは2025年3月12日(水)に開催した株式会社unlockのウェビナーを、全3回に分けて書き下ろしたオリジナルコンテンツ(初回)です。


【登壇者紹介】
津島 越朗(代表取締役)
2005年 株式会社リクルート入社(人材事業営業部)
2008年 同上(インターネットマーケティング局、マーケティング・新規事業企画)
2013年 株式会社DeNAライフサイエンス(東大医科所と遺伝子検査の立ち上げサービス&マーケ責任者)
2014年 株式会社DeNAロケーションズ 代表取締役社長(海外テクノロジーベンチャーとのJV)
2016年 株式会社unlock設立
皆様、本日はunlockのセミナーにご参加いただき、誠にありがとうございます。今日はこの3部構成でお届けします。
第1部 アセット活用の難しさ
第2部 技術を再解釈したアイデア考案
第3部 【実践】技術の再解釈でヒットを生むまで
早速、フレームワークを使いながら見ていきましょう。
「アセット活用」と言いますと、私が9年ほど前、新規事業支援を生業として始めた頃に比べ、言葉としてかなり浸透してきている感はあります。
新規事業の定石とも言えるでしょう。このセミナーでは改めて、「アセット活用」がどういう意味で使われているのか、という話から入りたいと思います。
アセット活用はアセット、資産ですね。言い換えると、新規事業の世界では既存の技術、設備、人材、ブランド等、これらを広く捉えて自社が持つ有形・無形の資産を生かして新規事業を生み出すこと。これが今の新規事業の定石という、特に製造業でよくお聞きする「アセット活用」になります。
なぜ、様々な企業がアセット活用を定石であり、それを目指すのか好ましい、と考えているのでしょうか?
これは割とシンプルです。ゼロから立ち上げるより、リスクもコストも抑えられるからというのが理由です。
それが故に、製造業の新企業担当者、今日ご参加いただいているほとんどの方が、経営層から「うちには技術があるからそれを使った新規事業を!」と期待されていて、「でも、困ったなぁ」という状況ではないかと認識しております。
実際、自社の技術を活用したいという製造業のお客様、企業様が非常に多いです。
我々unlockは、unlock総研という形で様々な企業の新規事業の成功失敗、様々な企業が抱える課題等を調査しているのですが、先日、製造業の皆様にアンケートを取りました。「自社技術を活用した新規事業を検討したいでしょうか?」という問いに対し、8割は「検討したい」という回答でした。


しかし、実際に事業化された割合というのは低いのです。
「検討を推進した案は事業化されましたか?」と製造業の方にお聞きしたところ、「いいえ(撤退)」「いいえ(推進中)」という回答が6割以上という結果になりました。自社の技術を活用したくても、事業化まではすごくハードルがあるという状況が見えてきたのです。


この辺は皆さんもあるあるという形で聞いていただきたいのですが、4つ挙げました。


まず、高い技術力があることと、売れる商品であることとは違う、という点です。技術はあっても、どうやって市場価値に変換すれば良いのかわからない。既存技術の延長線で考えると、競争が激しくて差別化しにくい。こういった悩みがあるわけです。
2つ目。技術の強みが社内では当たり前で、外部から見た価値が見えづらく、差別化要因として捉えられない。
3つ目は、成功体験が新しい発想を阻む、と言う点です。うちの技術はこう使うものだと思い込んでいる。多業界への応用を考えても、どこから手をつければ良いかわからない。
そして4つ目、社内の意識ギャップです。開発チームや技術部門は「この技術はこの用途でしか使えないから」とか、経営層は「もっと広げる新しい市場を見つけろ」とか、営業は「今の顧客はこれを求めてない」とか、様々な意見があってなかなか前に進めづらい。そんな状況があるかと思います。
そこで製造業が取り組むべき有効なアセット活用方法が、本日のセミナーテーマ「技術の再解釈」になります。
「技術の再解釈」とはどんなものか、最初にお話しさせてください。
2つの要素があって、この2つのステップを経て新製品、新規事業を生むというのが今日の一番の内容になります。


1つずつお話しますと、まず「価値への変換」です。技術を既存用途に縛られず、技術が生み出せる価値を考える、ということです。技術を価値に変換するということですね。
2番目は「需要とのマッチング」です。先ほどの、価値を需要とマッチングさせるということで、図にするとシンプルでもなかなか難しいのです。このあたりを今日は具体的にお話しいたします。
早速、事例から見ていきましょう。
実はもう世の中にたくさんあります。今まで使われていた技術が、今までの製品向けではなく、一見全く違う製品としてその技術が変容・再解釈されて、変換されているということで、価値変換されているものです。
ゆっくりご説明すると時間がかかってしまうので詳細は割愛しますが、画面にあります通り、有名な事例では富士フィルムさん。写真フィルムのコラーゲンの劣化を防ぐ技術が、人間の肌がコラーゲン形成されているのでそこに生きるのではないかということで、今や化粧品で非常に大きな事業になっています。
例を挙げるとキリがないぐらい、本当にたくさんありますね。
今日お集まりの多くは製造業の方だと思います。我々unlockから見る技術の再解釈が、それだけポテンシャルのある手法だと感じていただけるお話ができればと思っております。
※続きはこちらからご確認ください。

