

執筆者:シニアディレクター 熊田竜次
目次
既存のお客様に普段のお悩み事を聞くことから始め、自社がまだ提供できていないサービスや商品で、その悩みをどう解決できるかを考えてみましょう。
一次情報とは、実際の顧客や現場から直接得た生の声や行動データのことです。
市場レポートや統計データといった二次情報とは異なり、観察や取材、調査などを通じて現場で得られるリアルな情報を指します。
真に価値あるアイデアを創出するためには、商談時の何気ない会話、店舗での観察、SNS上でのリアルな反応など、顧客が日常の中で語る悩み・不満・理想といった一次情報を丁寧に拾い上げることが求められます。
営業が日々お客様と接している場面でも、足元の受発注の話に終始してしまい、お客様の本当の悩みや課題を聞けていないケースが少なくありません。
しかし、営業担当が日々接しているお客様とのやり取りこそ、一次情報の宝庫です。
受発注の話だけにとどめず、「どんな点に不便さを感じているのか」や「理想の状態はどんな姿なのか」といった対話へと発展させることで、潜在的なニーズを掘り起こせるでしょう。
一次情報を活用して創出した新規事業のアイデアを企画書へ落とし込む方法について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
【2025年最新版】8割通る!劇的に改善する新規事業アイデアの企画書の作り方【その2】
新規事業の立ち上げにおいて、自社の強みを起点に新しい事業アイデアを構想する企業は少なくありません。
しかし、新規事業で本当に重要なのは、顧客が解決したい課題を、自社の強みでどう解決できるかという視点に立つことです。
たとえ現時点で自社の商材で解決できない悩みであっても、そのお客様の感じる課題やニーズを丁寧に聞き取ることが、次の新規事業アイデアの源になります。
新規事業のアイデア出しにお悩みの方は、unlockのアイデアプランニングをご利用ください。
トヨタ自動車は、若年層を中心に「車を所有するより、気軽に使いたい」という価値観の変化に注目しました。
そのような顧客の声や行動データといった一次情報を丁寧に分析し、「所有から利用へ」という発想転換から生まれたのが、月額定額で車を利用できるサブスクリプションサービス「KINTO」です。
KINTOのアイデアは市場調査や統計といった二次情報からではなく、実際の顧客のリアルな声を起点に構想されたものでした。
さらにサービス開始後も、利用者へのインタビューやアンケートを継続的に行い、プラン内容や契約条件を改善し続けています。
このようにKINTOは、顧客の一次情報を起点に構想され、その後も一次情報を取り込みながら進化していった新規事業の代表例です。
引用元:https://prtimes.jp/magazine/seminar-2022-kinto/#chap_8xozt41f
トヨタをはじめとした日本企業が新規事業を成功させた事例を知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
アイデアがなかなか出ないときこそ、原点である「顧客の一次情報」に立ち返ることが重要です。
商談の中での何気ない一言や現場での観察、SNS上のリアルな反応など、生の声や行動の中には新たな事業のヒントが隠れています。
トヨタ自動車の「KINTO」は、まさにその好例です。
KINTOは、若年層の「所有より利用」という価値観の変化という一次情報をもとに発想され、サービス開始後も顧客の声を取り入れながら進化を続けています。
このように、革新的なアイデアは特別な発想力から生まれるのではなく、顧客のリアルな声に耳を傾ける姿勢から育まれます。

