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新規事業担当者に求められるスキルセットは、新規事業の内容やフェーズごとに変化します。
詳しく知りたいは、unlock代表・津島が書いた「プロ論:新規事業はやるほどに上手くなるか?」をご覧ください。
敢えて新規事業におけるどのフェーズにも共通して必要なスキルセットを挙げるとするならば、「洞察力」が妥当でしょう。
新規事業における洞察力とは、相手が欲しいもの(やって欲しいこと)を理解するための能力です。
チャネルや訴求方法、そのプロダクトの代替手段など考慮すべきことはありますが、まだ世の中にない商品やサービスでも、ターゲット顧客が欲しいものを買える価格で提供すると、必然的に売れるようになります。
つまり、顧客の気持ちを適切に把握することが新規事業を成功させるための第一歩といえます。
しかし、ターゲット顧客の気持ちを理解できないことが、大半の新規事業が失敗する最大の要因です。
新規事業の失敗を防ぐために必要な洞察力を磨くために重要なことは、「自分をターゲットにすること」です。
自分をターゲットにすることで、洞察という高尚なことをせずともターゲットが考えていることがわかります。
実際に、自身の負に着目し、新規事業を成功させた事例は多数存在します。
洞察力が高いこと以外にも、新規事業に向いている人の特徴について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
新規事業に向いている人材とは?求められる資質や特徴を交えて解説
新規事業開発は、企画、営業、マーケティング、財務、法務など、あらゆる知識が必要です。
そのため、よく「ビジネスの総合格闘技」と例えられます。
しかし、新規事業に必要なスキルを最初から完璧に持っているスーパーマンは存在しません。
新規事業開発で最も重要になるスキルは、アンサーにある「洞察力」です。
新規事業が失敗する要因のほとんどは、スキル不足ではなく、「顧客が欲しくないもの」をつくってしまうことです。
逆にいうと、どんなに不格好なプロダクトでも、顧客の切実な痛みを解決していれば売れます。
このような「顧客の痛み」を見抜く力こそが洞察力です。
しかし、赤の他人である顧客の深層心理を完璧に読み解くのは至難の業です。
そこで有効なのが「自分自身をターゲットにする」というアプローチです。
ターゲットが自分であれば、「何に困っているか」、「いくらなら払うか」、「どんな機能が必要か」を推測する必要がありません。
また、自分の不満(負)を解消するプロダクトを作ることで、自動的に「顧客が欲しいもの」になります。
洞察という高度なスキルを、「自己分析」という確実な手法に置き換えることで、スキルセットの不足を補い、新規事業の成功確率を飛躍的に高めましょう。
洞察力をはじめとした新規事業に必要な知識やスキルを短期間で身につけたい方は、unlockのアカデミアをご利用ください。
オンラインストレージサービス「Dropbox」の創業者、ドリュー・ハウストン氏の事例は、まさに「自分自身をターゲットにする」ことの強さを証明しています。
Dropboxを開発したきっかけは、ドリュー・ハウストン氏がボストンからニューヨークへ向かうバスの中でのできごとでした。
ドリュー・ハウストン氏は、作業に必要なUSBメモリを家に忘れてしまったことに気づき、自分自身の不注意に激しい苛立ちを覚えました。
そこでドリュー・ハウストン氏は、「もう二度とUSBメモリを持ち歩きたくない、ネット上にファイルを置いて自動同期させたい」という自分自身の切実な願望を叶えるため、そのバスの中ですぐにコーディングを開始しました。
これがDropboxの始まりです。
Dropboxは、大規模なマーケティング調査を実施せず、「自分が一番のヘビーユーザー」として開発したことで、余計な機能のない、誰にとっても直感的で使いやすいプロダクトとなりました。
参照元: https://xtech.nikkei.com/it/pc/article/interview/20100826/1027151/
Dropbox以外で新規事業の成功例を知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
新規事業開発に求められるスキルは多岐にわたりますが、その中でも最も重要なのは「顧客が本当に欲しいもの」を見抜く洞察力です。
表面的なニーズにとらわれず、本質的な課題を捉えることが成功への鍵となります。
他人の心を完全に理解することは難しいものの、自分が感じる不満や不便さであれば正確に把握できます。
Dropboxのように「USBを忘れた苛立ち」という創業者自身の課題を参考に、価値あるアイデアを探しましょう。

