

執筆者:代表取締役 津島越朗
目次
プロダクトにもよりますが、仮説検証ではいくつかの段階に分けて検証することが求められます。
商品やサービスの価格を決めるときは、いきなり正式な価格を提示するのではなく、一旦無料で提供してみてください。
いきなり正式な価格を提示すると、プロダクトの良し悪しを検証する前に、販売の巧拙が仮説検証の結果に大きく影響しすぎてしまいます。
また、提供時に顧客の反応やアンケートにより、商品やサービスの価格をどのくらいにするかを決めましょう。
仮説検証について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
新規事業開発において最も危険なのは、「売れない理由」が特定できなくなることです。
いきなり「有料」でリリースして失敗すると、失敗した原因が「プロダクトの機能不足」なのか、「価格が高すぎた」のか、あるいは「営業トークが悪かった(販売の巧拙)」のか、切り分けられなくなります。
仮説検証では、科学実験同様「変数を一つずつ減らす」ことが鉄則です。
そのため、まずは「価格」という変数を排除し、「無料でも使われ続けるか(継続利用)」だけを徹底的に検証しましょう。
「無料なら使う」という状態を作れて初めて、そのプロダクトには顧客の課題を解決する力(価値)があるといえます。
逆にいえば、無料でも顧客が離脱したり、友人に勧めたりしないプロダクトは、価格をつけたら絶対に売れません。
多くの企業は収益化に焦りますが、まずは「価値があるか」を検証し、その後に「お金を払ってもらえるか(価格検証)」へとステップを進めるのが、急がば回れの最短ルートです。
販売力で無理やり売るのではなく、プロダクトの力で顧客を引きつける状態を確認してからプライシングすることで、事業の成功確率は飛躍的に高まります。
仮説検証をはじめとした新規事業立ち上げに必要な知識を短期間で身につけたい方は、unlockのアカデミアをご利用ください。
今や国内プログラミング学習の一大サービスとなっている「Progate」ですが、その成功の裏には徹底した「価値検証」の期間がありました。
創業当初、株式会社Progateは独自の「スライド学習形式」が本当に初心者の課題(挫折しやすさ)を解決できるかについて確信を持てませんでした。
そこで、「価格」という変数を排除し、純粋に「この学習体験はユーザーを惹きつけるか」「無料であれば継続して使い続けてくれるか」というプロダクトの本質的な価値を検証するために、リリースから約1年半の間、あえて課金をせず完全無料でサービスを提供し続けました。
結果として、無料期間中に多くの熱狂的なユーザーを獲得し、学習効果と継続率の高さを証明しました。
このような実績を踏まえて、株式会社Progateは有料プランを導入したことで、現在ではユーザー数300万人を超える爆発的なヒットサービスへと成長しました。
このような株式会社Progateの事例は、「まずは無料で価値を証明する」という手順がいかに重要かを示す好例とされています。
引用元:https://sogyotecho.jp/progate-kato-interview/
新規事業における「仮説検証」で検証予定の商品やサービスをいきなり有料化すると、製品の問題なのか売り方の問題なのか切り分けられなくなります。
そのため、まずは変数を分離することが重要です。
無料でも継続利用されないものは有料では成立しません。
Progateのように、一定期間無料で商品やサービスを提供することで価値を見極め、PMFを達成してから収益化に進みましょう。

