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もちろん、新規事業を推進するためには、経費がかかります。
しかし、始める前から過大な予算が必要と考えてそこで思考や手が止まることもあるため、あえて「不要」という表現を用いました。
新規事業では、考案したアイデアに需要があるかを確認するまでは、ほとんど費用はかからりません。
とくに、現代はAIを活用できるため、コンサル会社に依頼していたような調査も自社の力だけでもある程度は無料で取り組めます。
また、作成したアプリやWebサイトなどをユーザーに利用してもらい、ユーザーニーズを確認する場合でも、ノーコードツールや、AIをつかったバイブコーディングなどにより、ほとんど費用をかけず、従来よりも格段に早く実施できるようになっています。
さらに、一次情報を取得できるユーザーインタビューでさえも、謝礼やモックアップの構築など実際には全くの0円というわけにはいきませんが、経営会議にかけるほどの費用帯ではなく、新規事業開発室や課長・部長決裁権限の範囲内で十分に必要な検証を実施できるでしょう。
そのため、新規事業の立ち上げでは、成功しそうなアイデアが出次第、少しずつ人員を投下したり製造ラインを構築するなどの投資が必要になります。
逆にいうと、それまではほとんど費用はかかりません。
このようなことを理解して新規事業の種を複数並行で仕込み、芽が出そうな事業案を選定して投資することで、企業の大小問わず新規事業を成功させられます。
新規事業における投資基準について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
「新規事業を立ち上げるには、最初から数千万〜数億円の予算が必要だ」というような誤解が、新規事業への挑戦における足枷になっていることは少なくありません。
しかし、実際には初期の仮説検証(0→1フェーズ)において、大掛かりな予算は原則として「不要」です。
かつては、市場調査をコンサルティング会社に外注し、検証用のプロトタイプをシステム会社に開発させるだけで多額の費用がかかっていました。
現代の新規事業における正しい予算の使い方は、「最初は少ない予算で複数の種をまき、勝てそうな芽が出たものにだけ集中投資する」という段階的なアプローチです。
最初の「需要があるかどうかの確認」にかかる数万〜数十万円程度の費用は、経営会議を通すような性質のものではなく、現場の決裁権限でスピーディーに実行すべきものです。
予算の確保で立ち止まるのではなく、まずは手元にあるツールと知恵を使って「顧客の反応」という事実を獲得することに専念しましょう。
予算を始めとした新規事業の戦略について、客観的なフィードバックを定期的にもらいたい方は、unlockの顧問サービスをご利用ください。
Amazonに約850億円という巨額で買収された靴のECサイト「Zappos」の創業者であるニック・スウィンムーン氏は、事業開始時に在庫を仕入れるための予算を一切持っていませんでした。
そこで、ニック・スウィンムーン氏はシステム開発や巨大な倉庫へ投資する前に、まず近所の靴屋へ行き、店員に頼んで「靴の写真を撮らせて」もらいました。
さらに、撮影した靴の写真をそのまま手作りのネットショップに掲載しました。
そして、実際に注文が入ると、彼はその靴屋へダッシュして定価で靴を買い、自分で梱包して顧客に発送しました。
ニック・スウィンムーン氏は、この手法によって「人はネットで靴を(試着せずに)買うのか?」という最も重要な仮説検証を、「在庫予算0円」で完了させました。
このような事例は、大規模なECシステムや物流網への本格的な投資は、「確実に売れる」という事実が判明してから実施すればいいということを証明した、究極のリーン・スタートアップ(低コストな立ち上げ)とされています。
引用元:https://yonderconsulting.com/3-examples-of-lean-startup/
新規事業の立ち上げでは、初期から大きな予算が必要とは限りません。
とくに、近年ではAIやノーコードツールの普及により、リサーチや試作による仮説検証は低コストで実行できるようになりました。
新規事業の立ち上げにおいて重要なことは、少ない予算で複数の事業アイデアを試し、需要の兆しが見えたものに段階的に投資することです。
予算の確保に固執するのではなく、小さく始めて顧客の反応を確かめましょう。

