ニュース・コラム

2025.6.11
とにかく調査 新規事業企画がよく通る人が実践していること【その2】
新規事業

※本コラムは2025年5月21日に開催した株式会社unlockのビジネスセミナーを、3回に分けて書き下ろしたオリジナルコンテンツ(その2)です。

前回の記事はこちら

 

このパートを担当させていただきます、unlockの熊田と申します。

 

まずは皆様と、調査の「目的」の部分から認識を合わせていきたいと思います。こちらのお客様のご依頼の背景ですが、不動産業を営んでいらっしゃり、自社のアセットを活用した「次の柱」を模索されていました。

 

先程津島が申し上げた通り、弊社からはその事業案をアイデアプランニングというサービスでご提案しました。全部で6案をご提案した中から2案をご採用いただき、そのうちの1案の詳細は守秘義務によりお伝えできませんが、ドローン関連の事業でした。

ですので、先程から申し上げている通り、まずは先行プレイヤー調査というところから着手しまして、どういうふうに戦略を立てて実行していくのか、というところまでご支援をしたというのが背景です。

 

今回の例でいくと、調査の目的は、不動産業者様と親和性の高いドローンの国内サービスを調査しまして、現在の競合を含む先行プレイヤーの状況、先進的な取り組みが何なのか、どういった企業をやっているのか。こういったことを明らかにしていくというのが、今回の背景と目的です。これが、実際の調査をした一部を切り抜いて記載しています。最初にやったのがデスクトップ調査ですね。

先程津島が申し上げた通り、今は生成AIを多分に使っていただくことができると思います。ここでは大枠を捉える、というのが一番重要なメッセージです。

 

今の時代、どういう企業が、どういうカテゴリーで、どういうサービスを展開しているのかというのを、表の一番上に定めた上でバーッと出すことは結構できます。注意点としては、当然、2次情報、デスクトップ調査なので、正確なのかというところに関しては、裏取りが必要です。特に生成AIの場合は、ハルシネーションといった、知ったかぶりもあるので、こういったところはしっかりと抑えつつまずは大枠を捉えるというのを実施いたしました。

 

今日は日本国内で事業を展開されていらっしゃる方が多いと思いますが、海外も同様に調べていただくのがおすすめです。なぜかというと、日本よりも社会実装が進んでいるケースも結構多く、今後どうなっていくのかというのを見通しが立てやすいからです。特に今回のドローンでいうと、日本よりも海外の方が実際に進んでいます。

 

続いて、変わり種といいますかできていない人も多いと感じているのが、動画の調査です。皆様は動画コンテンツで情報収集をされていますでしょうか?

今はBtoB、BtoCであっても、Youtubeチャンネル、動画配信をしている企業も多くなってきていますので、その概要、立体的にそのビジネスのイメージをつかんだりするのに動画調査は非常におすすめです。ぜひ試してみていただけたらと思います。

 

まずデスクトップ調査で大枠をつかみ、動画で大枠を立体的に、その次は「現地」ですね。実際にドローンがどんな形で、どれぐらいの大きさで、どれぐらいお金がかかるのか。デスクトップ調査でもわかりますが、実際に現場へ見に行ってみるのが我々やったこととして非常に有効でした。

画面右の写真は、実際に現地で大きさとか、こういうふうにドローンが撮影して、温度が分かったりとか、実際に写真を撮ったりとか、触れて理解していく、一次情報を取りに行くというのは非常に重要です。ぜひ現地に足を運び、展示会なども調査してみてください。

 

もう一点、一次情報という意味ではインタビュー調査も非常に有効だと考えています。業界の専門家、サプライヤーさんにインタビューを行うということです。よくあるのは、デスクトップ調査をやって、「ああ、こういうビジネスなのか、こういう市場なんだな」と理解できたとしても、それを実際の専門家に聞いてみると、「いやいや、そうは言われてるけどね」という情報が出てきたりするんです。

ですので、そういった一次情報を取りに行く、確認しに行くという意味でも、インタビュー調査はとても重要です。どの方に聞くか、大変難しい選定もあるのですが、ぜひ積極的に実施していただくと良いかと思います。

 

続いて、導入先です。津島が申し上げた通り、先行プレイヤーなのでプレスリリースを出していたりします。売ろうとしているので、実際に導入されて、先進的なものだった場合は実証実験など積極的に情報発信がされています。ですので、反応がどうなのか、うまくいっているのか、いってないのかを見に行くというのがポイントです。実際、ドローンの事業では、神奈川県などの自治体がどんな取り組みしているのか、どこの企業とどう取り組みをしているのかを、確認しました。

ざっとですが、今見ていただいた通り、先行プレイヤー調査と言っても、手法がかなり広いですね。

 

しかも、これを調査しました、デスクトップでもインタビューでもただ調査をしました、というだけでは意味が無く、最初に戻って大事なのは「目的」です。何をあぶり出したいのか、調査の結果「何が言えるのか?」を考えていく必要があります。この後、それを見ていきます。

 

 

1つ目は、将来予測です。「こんなプレイヤーがこんなことやっていました」だけで終わると、「だからどうしたの?」となってしまいます。「この市場において短期と中長期ではどんなプレイヤーが主流になっていくか」ということまで考えてみるのです。特に先進的な取り組みのプレイヤーに関しては、深掘りをしていくことがポイントになります。今は目立ってなくても今後主流になるとか、そういった可能性が大いにあると考えているため、将来予測をしていく、というのが1つ目です。

 

2つ目は、STP分析です。聞いたことがある方も多いと思いますが、その中のポジショニングに関して、今日は用意しています。調べて見つかったプレイヤーや、プロダクト、画面にあるようにいくつかの軸で、四象限でプロットして、分類してみて、自分たちだったらどこのポジションが有効なのか、どこが空いているのか、そういったことを考えるのも、非常に有効な考察を考える上での方法です。

ちょっと小さいですが、画面の左側の軸が、四象限の軸が上と下に2つあると思います。これがどういう軸で立てているかというと、価格と技術です。高度な技術が必要なのか、それとも、従来の技術で大丈夫なのか、低価格なのか高価格なのか、あとはエリアと事業の幅で、軸を切ってプロットしています。

この軸を決めるのは結構難しかったりしますが、いろんな軸で考えてみて、こういうことが言えるのではないか、こういうところが空いているのではないか、と考察するのが先行プレイヤー調査をした上で必要な内容になります。

 

3つ目は、ビジネスモデルです。調べていくと、いろんな拾い物、有効な拾い物があります。例えば、プレスリリースやホームページを見たとき、どういうビジネスモデルでやっているのかという図があったりします。これは自分たちだったらどうなるだろうかということを考えるたたき台として、とても有効に使えます。

ゼロから考えると大変なので、先行プレイヤーを参考に考えていくのが有効だと考えています。

 

今日は考察方法を3つご案内しました。このような形で、次の展開を考えていっていただけると良いかと思っています。ここで私、熊田の担当パートを終わらせていただきます。

 

(津島)

熊田さん、ありがとうございました。これはあくまでも例で、考察はこうでなければいけない、というわけではありませんが、考察をどういう切り口でどう考えればいいのかという一例でした。

注意点は、調査というのは情報を集めて終わりではなく、当然ながらそこから何が言えるかというところが大切で、とはいえ「それをどう考えたらいいかわからない」と仰るお客様も多いので、このような形でご紹介させていただきました。

 

今の事例をもとに、調査の進め方を概念的にまとめていきます。

多くの人が1つは持っているであろう、なんとなく思いついたレベルの「不動産×ドローン」で何かできないか、というところ。先程見ていただいたように詳細まではお伝えし難いところはあったのですが、あのような形で様々な切り方ができて、先行プレイヤーのリストでどういうプレイヤーなのか、具体的なサービス、マネタイズ方法はどうやっているのか、実績はどうなのか。

そういった情報はそれこそ1年前よりもさらに手軽に入手できます。これぐらいの情報は生成AIですぐ手に入り、こんな表にしてくれと言えばAIがすぐ表にしてくれます。本当にすごいと思います。1年前よりも「とにかく調査」というのを強く感じますし、先行プレイヤーを見るだけでも「いけそうだ」と思うことに関する情報はすぐ手に入ります。

 

先行プレイヤーを見ると、実際アイデアも浮かんできます。私個人も冒頭に申し上げたように、お客様のアイデアを考えるという仕事を引き続きやっている中で、「一番アイデアが思い浮かぶタイミングはどういうタイミングですか?」というご質問をいただくときもあります。

実は、一番アイデアを思いつくのは、先行プレイヤー調査です。この領域だというのを最初に思いつく必要があるとはいえ、思いついた後は先行プレイヤー調査をしていると、一番アイデアが思いつきます。既存プレイヤーを見ることで、「このお客様だったらこういうことができるなぁ」とかですね。

 

当然お客様が、既存プレイヤーが全くやってないことをご希望されている場合はその限りではないのですが、7~8割のお客様はそれほど極端な新規性をお求めではないので、既存マーケットの中、既にビジネスになっている領域の中で何かを考えてほしい、しかも自社のアセットを使ってというご要望が多いこともあり、先行プレイヤーを見ている時に結構思いつきます。先行プレイヤーで違う形のアイデアでも非常に有効です。

 

アイデアを考える上で先行プレイヤーを見ることは、非常に重要ということを強調させてください。くどいのですが、アイデアを思いついたらまず先行プレイヤー調査をやってみてください。

続きはこちらからご確認ください。

問い合わせ先


【代表取締役】
津島 越朗
【設立】
2016年 10月21日
【本社所在地】
東京都渋谷区恵比寿3丁目9番25号 日仏会館5階
【事業内容】
新規事業立上げの支援・コンサルティング
【公式サイト】
https://unlk.jp/