新規事業の市場調査はどこまでやるべき?

Q. 新規事業の市場調査はどこまでやるべき?

A. 「勝てそうか?」が見えればOK。

勝てそうかどうかを決める要素は、「儲かりそうか」、「シェアを取れそうか」、「市場は十分な大きさか」の3つです。

具体的には、先行プレイヤー(代替プロダクト含む)調査などにより、勝てそうという感覚を持てるまで調べましょう。

市場規模の大きさの調査は、市場形成の初期段階では材料がなく、あまり正確な数値が出ないため、ほどほどにしておきましょう。

市場調査について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

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市場調査と聞いて、みなさんはどのような調査を想像しますか?熟語のイメージから、徹底して行わなければいけないもの、という印象を受ける方も少なくないでしょう。 本記事では、新規事業における市場調査の重要性と、効果的な市場調査 […]

また、市場調査のやり方についてお困りの方は、unlockのマーケットリサーチをご利用ください。

マーケットリサーチ

「検討を進めたい新規事業案の評価や選定を一旦終えたので、次の検討ステップとして踏み込んだ調査を行いたい」「必要な調査メニューだけを選択して、無駄なく堅実なリサーチや検討を行いたい」「単にリサーチを外注するだけではなく、外部の客観的なインサイトやディスカッションを求めている」

解説

市場調査の目的は、立派なレポートを作ることではなく、決裁者が「これならGoを出せる」という確信を得ることです。

市場調査で新規事業の成功に対する確信を得るための基準は、突き詰めると以下の3点に集約されます。

  1. 収益性(儲かるか):構造的に利益が出るビジネスモデルか。
  2. 優位性(勝てるか):競合や代替品に対し、顧客が自社を選ぶ明確な理由があるか。
  3. 市場規模(広がるか):そのビジネスに値する十分なパイがあるか。

とくに、陥りやすい罠が、3つ目の「市場規模」の精緻化に時間を使いすぎることです。

世の中にない商品やサービスを生み出す場合、信頼できる統計データが存在しないことは珍しくありません。

このような状況で、正確な数字を出そうと躍起になるのは非効率です。

市場調査の初期段階では、「先行プレイヤー(競合・代替品)」の分析により、「顧客は今、何を使って課題を解決しているか?」、「なぜ既存品では不満なのか?」を徹底的に調べ、「これなら自社が選ばれる」という「勝ち筋」を見出しましょう。

先行プレイヤーについて詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

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※本コラムは2025年5月21日に開催した株式会社unlockのビジネスセミナーを、3回に分けて書き下ろしたオリジナルコンテンツ(初回)です。 登壇者紹介 本日はご参加いただきありがとうございます、unlock代表の津島 […]

事例

株式会社ワークマンが新規展開した「WORKMAN Plus」

作業服大手のワークマンは、2018年に新業態「WORKMAN Plus」を長崎県へ初出店したことをきっかけに一般向けのアウトドアウェア市場へ参入し、大成功を収めました。

「WORKMAN Plus」が成功した背景には、市場規模の算出よりも「競合他社のポジショニング」分析による勝算の確立がありました。

ワークマンは、参入前にアパレル市場を「価格」と「機能」の2軸で徹底的に調査しました。

それにより、以下の事実が浮き彫りになりました。

・低価格・低機能:ユニクロ、しまむら(超激戦区)

・高価格・高機能:ノースフェイス、パタゴニアなど(ブランド力のある激戦区)

・低価格・高機能:空白(プレイヤーがいない)

ワークマンは、アパレル市場の「空白(ブルーオーシャン)」を発見した時点で、「高機能ウェアを低価格で出せば、競合不在で必ず勝てる」という確信を得ました。

このような詳細な市場規模データが不明でも、「ここなら勝てる」という構造的な発見こそが、Goサインの決定打となりました。

引用元:https://www.tyg.jp/pdf/koukaikouza/business/activities2021/2021-3_211027s.pdf
https://diamond.jp/articles/-/314082

まとめ

調査の目的は、情報を集めることではなく、「この市場で勝てそうだ」という確信を持てるかどうかを見極めることです。

とくに初期段階では、市場規模を厳密に算出する必要はなく、大まかな規模感をつかむことが求められます。

市場調査を成功させるためには、ワークマンのように競合が手薄なポジションや既存商品への不満を解消できるポイントを見極める競合分析に最も力を注ぎましょう。

この記事を書いた人
株式会社unlock
事業プロデューサー 熊田竜次

得意領域
営業 & コンサルティング、Webマーケティング

経験業種
BtoC:人材、製造業、不動産、エンタメ、インフラ
BtoB:人材、AI開発、ソフトウェア(SaaS)、金融、インフラ

経歴
早稲田大学社会科学部 卒業。株式会社マイナビ、株式会社Speeeを経て現職。
支援プロジェクト数 50社以上 (2026年7月現在)。