新規事業における市場調査の方法とは?必要となるステップごとにリサーチ手法を徹底解説

新規事業の立ち上げにおいて市場調査は事業のマーケティング戦略を左右する重要な要素です。市場調査を疎かにすると、高品質の製品やサービスを提供できるようになったとしても顧客に魅力が伝わりません。しかし、市場調査が難航し、新規事業の立ち上げが失敗する事例は少なくありません。

本記事では、市場調査の概要や必要性、リサーチ手法を紹介します。最後まで読んでいただくと、新規事業の立ち上げを成功に導く市場調査への理解が深まります。

市場調査とは

市場調査とは、特定の市場に関する情報を収集・分析することです。市場や顧客のデータを基に事業戦略を策定したり、製品やサービスを考案する上での方向性を決定したりします。

新規事業の立ち上げでは、事業運営やマーケティングに関するアイデア出しが今後の業績に大きな影響を与えます。市場調査せずにアイデアを出してしまうと、顧客から受け入れられず、大きな損失を被るかもしれません。

新規事業を成功させるためには、顧客のニーズ、競合他社の特徴、業界トレンド、社会情勢など多角的な視点で市場を分析しましょう。

※新規事業のアイデア出しにお困りの方は、こちらのコラムをご覧ください。

新規事業を立ち上げる5つのプロセスとは?「掛け合わせ」アイデア思考法についても解説

新規事業の立ち上げは、企業の将来性を決める重要な過程です。目新しい製品やサービスを提供するだけでは持続可能な経営は成り立ちません。顧客のニーズや市場の動向を正確に理解し、緻密な市場分析に基づき事業戦略を練ることが、新規事 […]

新規事業における市場調査のプロセス

アンケート調査やインタビューなど、市場調査にはさまざまな種類があります。しかし、基本的なプロセスは変わりません。ここからは、市場調査のプロセスを4つのステップに分けて紹介します。

課題を明確にする

市場調査を始める前に新規事業が抱えている課題を明確にしましょう。売上や知名度、社会的信頼など市場調査で調べたい内容によって調査方法が異なります。市場調査を通じて、自社の課題を詳細に理解し、策定した解決策が市場に受け入れられるかどうかを精密に考えることが重要です。

課題の見つけ方を知りたい方は、以下のコラムをご覧ください。

新規事業になる課題とならない課題(ビジネスは万能か?)

1.“負”を見つけるアプローチの主流化 国内外問わず、昨今のスタートアップ界や新規事業の教科書的な文書にも「負に着目する」「解決すべき課題は何か?」という言葉が並んでいるのをよく目にする。 こういったことを考えることは、 […]

客観的な視点で社内の課題を見つけたい方には、コンサル会社などの専門家へ相談することがおすすめです。
コンサル会社を検討する方は、こちらの記事をご覧ください。

新規事業をコンサル会社に相談する前に社内で確認・検討すべきこと

新規事業の成功確率を高めるためや、内部のリソース不足のために、外部のコンサルティング会社に相談しようかと考える新規事業担当の方は多いと思います。 内部だけで新規事業検討を行う場合に比べて、外部に相談する際に気をつけなけれ […]

実施方法を決める

課題を抽出し終えたら、調査方法を考えましょう。情報には自らが調査して取得する「一次情報」と他人が得た情報を取得する「二次情報」があります。市場調査は、情報の種類によって実施方法が異なります。市場調査を実施する場合は、課題解決に必要な情報を洗い出し、求めている情報がどちらに該当するか考えましょう。実施方法と合わせて期間や予算、担当者なども決めると、スムーズに実施できます。また、いくつか仮説を用意してから実施すると効果的な分析が可能です。

解決策や事業戦略を策定する

市場調査が終了したら、課題の解決策や事業戦略を策定しましょう。課題解決を通じて競合他社との差別化を図ることで、新規事業を成功へ導けます。

以下のコラムでは、新規事業の失敗事例を紹介しています。課題の解決策や事業戦略策定に通ずる内容も書かれているので参考にしてください。

新規事業によくある失敗 #1「新商品・サービスを”作ること”が最重要」

「新規事業をやりたい」クライアントのコンサルティングを行っていて、最も多い失敗がこちら。 一見、何の問題もないことのように思えるが何が間違いなのだろうか? 何が間違いなのか? 我々の感覚では、サービスや商品を「作ること」 […]

世界的大企業の失敗事例から学ぶ新規事業成功のポイント

現代は、アメリカをはじめとした世界各国に大企業が存在しています。しかし、どの大企業もはじめから素晴らしい実績を残していたわけではありません。失敗を積み重ねて今の成果をあげています。 本記事では、世界的大企業の失敗例をもと […]

解決策や事業戦略を検証する

解決策や事業戦略を策定し終えたら、市場にマッチしているか検証しましょう。フィードバックをもとに再度考え直すことでより市場に見合った解決策や事業戦略を策定できます。また、市場は日々変化し続けるため、定期的に事業戦略を見直すようにしましょう。

当社が重視する市場調査のポイント

株式会社unlockでは、事業会社出身のコンサルタントがクライアントのビジネスアイデアに対する市場調査を提供しています。ここからは、市場調査において当社が重視しているポイントを5つ紹介します。

先行プレイヤー調査

当社の市場調査では、競合及び代替品を網羅的に分析し、ユーザー数、価格設定、機能の有無などの重要な定量数値を収集します。集めたデータを星取表などを用いて整理・可視化し、比較検討しやすい形にします。さらに、製品やサービスのレビューや額の評価を収集することで、定性情報から市場の動向や消費者のニーズ、未満足点の抽出が可能です。

定性面と定量面で分析することで、当社独自のインサイトを導き出し、提案の精度を高めます。このプロセスには約4週間を要し、関連する間接競合も含め広範囲に調査を行います。

海外事例調査

当社の市場調査では、国内外の類似サービスを比較・検討し、異なる市場での成功要因や失敗理由を解析します。海外事例調査では、日本国外で先行してリリースされている同様のサービスや製品について、海外在住のリサーチャーや日本に滞在する外国人、海外経験者を活用して、ユーザー数や価格などの定量データや、機能の有無などを収集します。また、レビューを通じて得られる消費者の生の声を集め、unlockの視点でのインサイトも加えて納品するのも魅力のひとつです。海外事例調査には約2週間を要します。

プロダクト構想用調査

当社の市場調査では、新規性の高い事業を対象とした、プロダクトを構成する要素に関する詳細な調査を行います。特に重点を置く調査領域の情報を深堀りし、事業に必要な基本的な構成要素や関連する技術、市場の可能性などが調査可能です。unlockの独自の視点をもって、新規事業に関する洞察を深めるための情報を提供します。プロダクト構想用調査には約4週間を要します。

需要調査

当社の市場調査では、BtoBの場合はターゲットとする企業の意思決定者や関係者へのインタビューを10名実施し、仮設された需要や背景にある課題を深掘りし、実際の市場ニーズを検証します。必要に応じて業界団体や政府統計からの二次データも収集可能です。BtoCの場合は、1000名を対象にした定量調査や、同等の費用をかけた定性調査を行います。需要調査の実施期間は約6週間を見込んでおり、現地調査に強いチームを動員して直接情報を収集する手法を取ります。

ミニマム・プロダクト設計

当社では、全ての調査データを基に、新規事業案に最適な商品やサービスの最低限の仕様を定義します。事業の可能性を具体化し、リリース前のプロトタイプの仕様や要求機能を明確にします。ミニマム・プロダクト設計工程には2週間を要します。

実践的な市場調査の方法

市場調査では、一次情報と二次情報の併用がおすすめです。一次情報は、求めている情報を正確に収集できますが、時間やコストを大幅に浪費してしまいます。一方で、二次情報は簡単に入手できますが、希少性が少なく、情報元の信頼性も重要となります。どちらの方法も併用することで、より深い洞察を得ましょう。

まとめ

今回は、市場調査の概要や必要性、リサーチ手法を紹介しました。市場調査は、新規事業を成功へ導く重要な業務です。データの収集と分析を通じて課題を把握し、事業の方向性を定めましょう。

また、市場調査にお困りの方は、当社が提案する市場調査がおすすめです。新規事業の立ち上げに特化した当社独自の視点に基づいて戦略的に市場にアプローチすることで、新規事業の成功率を高められます。

成功確率については下記のコラムもご参考ください。

「新規事業の成功確率は5%」は本当か? -データで読み解く成功確率-

「新規事業の成功確率は5%」 このような新規事業の低い成功確率に関する話を聞いたことがある方は多いと思います。 ユニクロの柳井正さんも「一勝九敗」という著書を出しており、その厳しい成功確率を語っています。 確かに新規事業 […]

まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人
株式会社unlock
事業プロデューサー 熊田竜次

得意領域
営業 & コンサルティング、Webマーケティング

経験業種
BtoC:人材、製造業、不動産、エンタメ、インフラ
BtoB:人材、AI開発、ソフトウェア(SaaS)、金融、インフラ

経歴
早稲田大学社会科学部 卒業。株式会社マイナビ、株式会社Speeeを経て現職。一貫して営業・マーケティングを始めとしたクライアントワークに従事。unlockでは、顧客が持つアセットと市場ニーズをつなぐ役割を、ビジネスサイドから支援。
支援プロジェクト数 50社以上 (2026年7月現在)。